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欠片2/5

2009.09.11  *Edit 


下らない用件かもしれない

ニアの一言で今更ながら此処へ来た事の後悔が走った

いや、下らないかどうかは私が判断する事ではないのだ とハルはすぐ様自分自身を奮い立たせる

「ブロック 用件を」

追い立てるでもなく 確実なリズムでダイスを積み上げながらニアはハルに聞き返す
「くだらなかったら承知しませんよ」
振り向き様の一言に ある意味興味ありげに口角を上げるニアの横顔がハルの目に入る

「渡す様に頼まれました」
背中を向けているニアの目線にも捉えられるように 顔の横辺りに一枚の封筒をかざす

「私宛ですか?」
さして興味のない様子で差し出された封筒を手に取る仕草をしたが 一瞬躊躇い まこと品やかな指先はやんわりと元の場所に収まった

差出人が書かれた面を上に差し出したため それによって躊躇したのは間違いないだろう
再びそれを手にする様子もないことを判断して 一旦ハルは自ら封筒を引き寄せた

「正確にはMr相沢宛に送られてきたものですが………」

キラ事件当時 相沢と松田が同じ施設出身のリンダという女性にニアとメロの似顔絵を描いてもらっていたとの情報があった
封書の差出人がそのリンダだということであればニアの躊躇は理解出来る

「送り先に関しては ただ単に当時の日本捜査本部に所属していた者しか当てがなかったという単純な理由からだと思いますが……」
「当然でしょう」
それ以外の全てに理由がある筈はないと言わんばかりの即答である
そう言いながらも再びリズミカルにその指はダイスを積み上げ初めている

「まったく リンダもロジャーも余計な事をしてくれたと思ったものです まあ 過ぎた事を兎や角言うつもりはありませんが…」
積み上げていた手を止めて ゆっくりとハルを振り返る

「で 今度は何をやらかしたんですか?」

関わるのは面倒と言った様子だが しかしながら用件の矛先が自分にあるという避けられない事実にニアは溜息をつく

こういう率直であからさまにイヤな態度をする時 少なからず人間臭いニアを垣間見るようで面白いとハルは思う
「中は私に関するものでしょうか?  それとも」 一拍置いてまた続ける

「メロ にですか?」

そう言って静かに視線を落とす

今更ながらメロの名前を出すことで何らかの変化を生じさせるなどとは到底ある筈がない事はニア本人が一番わかっている事だ
しかしながらハルがこの封書を差し出した時にあえて「ニア へ」と名指ししなかった事に対して少なからずの可能性を考えたのだろうか
差出人がハウス出身者であることを考えればニアが思うであろうあたりまえの思考なのだろうか
いや そればかりではないはずだ
メロに対する思いは計り知れないものなのだろうとハルは思う


                        メロにですか?


「Mr相沢宛の封書ですから当然本人は中身は見た筈ですね それを渡されたあなたは中身を確認しましたか?」
「いえ 見ておりません Mr相沢からは写真が入っていると言われました」
「写真ですか」

写真といわれて何か思いあたる節があるのだろうか
積み上げられたダイスをじっと見つめながら 持て余し気味に髪を弄っていたその指を珍しくこめかみにあてて何かを考えている

ハルはニアの華奢な背中を眺めながら ここに行き着くまでの詳細を思いめぐらせていた





欠片3/5 へ続く


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