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Photo 6

2009.07.10  *Edit 



       24

       Happy Happy " B " day Near

       By the way , did you become the old by this time ?

                              Mello xxx

______________________________________




            今更どうしようってんだ 僕は




「なにしてるの?メロ」








「 なにやってんの?早くこっちこっち」
リンダが3階への階段を一歩登ったところで 僕に手招きする。

「何?リンダ」
僕は訳もわからず、しかし振り切る理由もなくリンダに言われるままに後を付いて此処まで来た。

「いいからいいから」



ロジャーの部屋に再度潜り込もうとした僕の背後からリンダの声がした。
僕が例のモノを取り戻そうとやっきになってるのはお見通しだと言わんばかりの笑み。



案内されたのはリンダがいつも絵を描いてる美術室だ。
「どういう事?」
美術室なんてよっぽどじゃなければ足を踏み入れない。
そもそも絵を描くなんて、教会で賛美歌を歌うのと同じくらい辛い。
まあ そんな僕に今回の罰は誠によく出来た筋書きだ 。

 ロジャーのやつ………

美術室を奥迄進み、その突き当たりの左に5段くらいしかない階段。
そしてその上に部屋があった。

「こんな所に部屋があったのか…」
「うん 美術室を使ってない人は殆ど知らないけどね」
そう言って部屋の扉をなんなく開ける。
ノブが壊れて鍵穴の役目はないらしい。
「ここは何?」
乾いた埃の匂い、ギシギシと軋む床の悲鳴、電球のない照明の無駄に豪華なカサが
ユラユラと揺れてる。

「美術関係のガラクタ置き場ってとこかしら ほら」
床に乱暴に転がってるガラクタを指差した。
そのガラクタは 『割れた"ロダン"みたいな彫刻』とか、 
キャンバスが半分に折れ曲がってる芸術的なそれは
描きかけの『"ダリ"のタマゴみたいな絵』だ。
「ふーん」僕は物珍しげにそれらを眺める
「ここは暗室になってるから時々資料の為に撮った写真の現像に使われてるのよ」
リンダは本棚に並んでいる資料に目をやり、埃だらけの沢山のファイルの中から目星を付けていたようになんなく一冊を手に取る。

「なんだよリンダ 早く用件を言えよ」
何も言わないリンダに少々苛立つ僕。
「まあまあ」
そう言って得意げに取り出した一冊のファイルを差し出す。
「ほら みてみてよ」
「ん?」
僕は差し出されたファイルを受け取る。
徐に差し出されたそれを開く前に、なぜだか一旦リンダの顔を確認すると、
リンダは「うん」と返事をした。

中には写真が一枚一枚丁寧にファイリングされている

ファイルを一枚一枚捲っていく中 何枚かの写真の中に混じって………


「あ? あ…ああ ああ あーーーーー!!」


興奮で上手くしゃべれない。

「あ… あった…あった!!!!!あったあった!!ええっ? な なんで?」
 
その中の一枚とは紛れも無くこの前没収されたポラロイド。

「な なんでこんなところに……?リンダが発見したの?」
「うん 凄いでしょ」 リンダは得意満面だ。
「なんで?…」

なんで?としか言葉が出てこない。 なんて間抜け。
僕は指に付着した埃をズボンで丁寧に拭い、ゆっくりと、大事に大事に
ファイルからそれを抜き取った。

「施設を出て行く時には個人の写真は持って行くらしいけど、ここにあるファイルの写真は忘れていったものみたいよ」

興奮がまだ収まらない僕はリンダが話している最中にも顔がだんだん火照ってくるのを感じだ。
「この間事務の先生と一緒に珍しくロジャーがやってきたのよ」
「うん」
「それまで一度だってロジャーはこの部屋に来た事無いのになんだろうって思って、 
それでみんなが帰った時にこっそり入ってみたらデスクの上に一冊だけしまい忘れのファイルがあったの」
「んで 見てみたらこれがってことか」
「そう 撮り損した写真ってことでファイルに仕舞っておいたのかもね」

ロジャーは鬼じゃない。
幾ら何でもハサミでギョキギョキにしたりとか、手でビリビリに引き裂いたりとか、
灰皿の中でメラメラ燃やしたりとかはしなかったらしい。

「ロジャーの部屋に置いておくとまた何時誰が持って行くか分かったもんじゃないからね。 メーロー」 リンダが嫌味っぽく言う。

______ホントにそうだ 正解だよロジャー______

「あたしが見つけなかったら一生ここにあったってことかしら?」
「たかが写真一枚の為にお笑いだよな」
「うんそうだね でも此処に居る限り仕方ないよね」
リンダがクスッと笑う。

10歳を少し過ぎただけの僕等、しみじみ語ってる図も相当お笑いだ。

ふっ と棚に並べられてるファイルを眺めながら思う。
 

この中に『 L 』の写真もあったんだろうか……
一枚くらい忘れて残っていないのだろうか……

それとも…写真なんて撮る事はなかったのだろうか……



Lの顔は誰も知らない。


Photo 7 に続く







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