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deja-vu :SCENE 1

2009.05.20  *Edit 

「メロニア国物語」のスピンオフです。






誰かが誰かを呼ぶ声が聞こえる
誰かとは………



これは夢なのか? 此処はどこなのだろう


そしてわたしは    誰なのだろう



………ァ……   ニ  ア ……


ニ  ア……

「ニアッ!!」
「アッ ……ッ…  ………ハ…  ハァ…ァ…ッ」


一瞬呼吸が止まったような錯覚にわたしを呼ぶ声が聞こえ目が覚めた


わたし を よぶ こえ?


「大丈夫か?」    「…………ア……」


視界が徐々に広がっていく
辺りは暗闇に包まれていて わたしの頭上だけゆらゆらと仄かなランプの明かりで色付いている
遅いよる… いつの 夜 だろう


ガタガタと窓枠が唸る 風の音 寒い音がする……


わたしは ベッドの上にいるのか……



「どうしたんだよ?」
その人は優しくわたしの髪を撫でる


深い緑の瞳 猫の様な球体がわたしを見つめている
ああ  なんだろう…… この不思議な懐かしさは………


柔らかな手のひらは額の汗を拭ってくれている 少し冷たい手 ひんやりした感触が心地いい
絹のようなその人の金色に映える髪はランプの明かりの色なのか………?


「………誰…… だ ………… 」
「はぁ? 何言ってんだよ メロだよ しっかりしろよ 寝ぼけてんのか?」
その人は驚いたように笑っている


メ……ロ…………  メロ……


「なんかうなされてたけど 怖い夢でもみたのか?ニア」
    「夢?」


これは現実?


ニア とは いったい………  ニ  ア……


「……わたしは ニ……ア……ですか?」   「っ………」


「わたしは………」   誰だろうわたしは………


声を発しているのに 自分の声だけ聞こえない ……
でも ちゃんと届いているらしい

「ちょ ちょっと待ってろ 静かに寝てるんだぞ」
そう言って瞼に軽くキスを落とし 絹の様な髪のその人は部屋を出ていく


子供のようにみえるメロ わたしは どんな風なのだろう
わたしにキスをした わたしは女なのか……?


いや わたしは………男だ 大丈夫それはわかっている

ほどなくして初老の男とシスターらしき女性と共に 先程の少年が戻って来た


「ニア どうしたんだい?」ゆっくりとした口調で訪ねてくる
「起きれるかい?熱を計ってみようか」そう言って身体を起こされる


ニアとよばれるるわたし………


わたしを子供のように扱っている わたしも 子供なのか………


メロという少年が心配そうにわたしを覗き込む

ああ その髪は……
「……その髪の色は ランプの明りではないのですね……」
独り言のように呟く
「まあ………な」不思議そうに頷いている少年


「熱はないようですねロジャー」シスターが体温計を確認している
ロジャーという初老の男性………


「ニア どこか具合が悪い所はあるのかい?」


ニ  ア………


「……いえ……… わたしは…… 大丈夫…………」


メロがわたしをよぶ   わたし……を……?
「ニア ほんとに大丈夫か?」


大丈夫 きっと大丈夫
なんだか  眠い………眠ればきっと………


意識は浄となり 幾億の星の如く散らばる


それは空間に漂い 無 となり わたしを解放する


そして  急速に眠りへと導かれる



…………ニア………ニ  ………ァ…………


……………… ァ …………



……………


わたしを呼ぶ声が だんだん と 極に飲み込まれるように やがて 聞 こ え な ぃ ………





SCENE 2 に続く…


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